20世紀の全てのプロスポーツ選手の中で第1位に推され、メジャー18勝の記録を持つ帝王ニクラス。現役時代の早くからコースデザインに興味を示し、世界ベスト100コースにランキングされるコースを量産。日本でも26コースを大地に刻印した。その才能はプレーヤー時代に比肩されるほどだ。

メジャー初優勝時からコース設計に興味

 マスターズ6勝、全米オープン4勝、全英オープン3勝、全米プロ5勝、メジャー18勝の記録はいまだに破られていない(2位はタイガー・ウッズの15勝)。驚くべきは2位の多さだ。なんと20回。つまりメジャーでは常に優勝争いをしていて、ほんのちょっとした運、不運で勝者が分かれたまでだ。要するに常にその位置にいなければ18勝などできないということでもある。

画像: 1980年全米オープン

1980年全米オープン

 史上最強のゴルファー、ニクラスは実はプロ入り初優勝(1962年、全米オープン)した時からコースデザインに興味を持っていて、20代ですでにデザインのコンサルティングを始めていたという。

故郷のミュアフィールドが原点

 ニクラスの設計イメージなり、理念といったものを実現するため、プロ設計家とパートナーシップを組んだ。
 最初が池に浮かぶグリーンなど過激なデザインで日本でもお馴染みのピート・ダイ。次が都市設計家として有名だったデズモンド・ミュアヘッドで、世界中で7コース造成している。中でも有名なのがニクラスの故郷、オハイオ州に建設したミュアフィールドビレッジGCである。
 造成されてすぐに全米ゴルフコースランキングの上位に名前のあがる名コースへと成長した。

 同コースでは自らホストとなりメモリアルトーナメントを主宰している。球聖ボビー・ジョーンズのマスターズになぞらえているのであろう。

画像: 2019年ザ・メモリアルトーナメント

2019年ザ・メモリアルトーナメント 

最初は高度な戦略性ばかり追求

 しかし、この時代はニクラス自身も認めているように、自分の名前を冠し、一般ゴルファーのためのコース設計というより、自分がプレーすることを前提に、高度な戦略性ばかり追求し、難易度の高いコースセッテイングになっていた。クライアントからはニクラス設計コースは無制限な予算がかかり、後のメンテナンス維持にも金がかかり過ぎるといわれていた。

 そんなニクラスの肩の力が抜けてきたのは、日本でのコース設計からだといわれている。自分の設計コンセプトを万人のゴルファーにも理解できるようにこなれてきたのだ。その時、選んだパートナー、リー・シューミットの実務力も大きかった。

北海道クラシック、日本ランクベスト10入り

 日本でデザインしたコースは26。ニクラスの設計コンセプトの最も重要なことは「自然のロケーション」だ。北海道クラシックGC(北海道)、ニューセントアンドリュース ニューC(茨城県)、セントクリークGC(愛知県)の風景には息を飲む思いだ。戦略性もことのほか高い。ニクラス設計コースの中でコースレートがいちばん高いのは北海道クラシックの74・8。2位がオークモントGC(奈良県)、3位はセントクリークGCだ。

画像: ニューセントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン

ニューセントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン

画像: セントクリークゴルフクラブ

セントクリークゴルフクラブ

画像: オークモントゴルフクラブ

オークモントゴルフクラブ

 石岡GC(茨城県)は高低差約4メートルのフラットな地形ながら、池やバンカーに趣向をこらし、何度ラウンドしても飽きがこない。

画像: ニクラス特有のバンカーを配した石岡ゴルフ倶楽部

ニクラス特有のバンカーを配した石岡ゴルフ倶楽部

 いちばん最後にオープン(2016年)した東京クラシックC(千葉県)はメンテナンスの良さとともにそのクラブハウスを含めた総合的デザインは高い評価を受けている。また六甲国際GC(兵庫県)はプロトーナメントを開催できるように改造・改修している。

画像: トーナメントコースの六甲国際ゴルフ倶楽部

トーナメントコースの六甲国際ゴルフ倶楽部

 ゴルフダイジェスト社発行『チョイス』誌が「日本のベストコース100」を毎年発表しているが、2018年度のベスト1~10のカテゴリーに北海道クラシックがランクインした。これから歴史を経て、ニクラス設計コースがどうランクされていくか、愉しみではある。

ジャック・ニクラスのコースを廻ろう

北海道クラシックゴルフクラブ
ジャックが作った美しい正統派。あらゆるレベルのゴルファーが楽しめるトーナメントコースだ。
〒059-1434
北海道勇払郡安平町早来富岡406
TEL:0145-22-4101

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