40歳を過ぎてからプロテストに合格し、ツアーデビューを果たすなど、プロコーチの枠組みを超えた活動が大きな反響を呼んでいるプロゴルファー・中井学。
そんな中井が自らの波乱万丈のゴルフライフを振り返る連載。第6回は、運命を変えた、スーパードクター・ジョーブ博士との出会い。

仲良しのリサが幸運の女神だった!

ゴルフ部での成績が上がるとともに自然と友人も増えてきた。さすが「強いものは美しい」アメリカだなと思いもしたが、その中でもチームメイトのケビン君とは家族ぐるみのお付き合い。そんな流れでケビン君の彼女のリサちゃんとも仲良しに。このリサちゃんと同じクラスになり、毎週授業が終わったら、彼女とお茶しながら彼の授業終わりを待つのがルーティーンとなった。そんなある日、彼女からこんな質問を受けた。「卒業したらどうするの?」「プロゴルファーになりたいけどね。このケガがあるから・・・」と突っかかってポキッと音が鳴る左肘をみせたら、彼女はニコッと笑って一言。「私、いい医者知ってる。紹介するね」私もニコッと笑って「うん、ありがとう・・・」なんせ15年も医者に見放されたケガである。素直に喜べず、「またがっかりするのかな」と思いながら彼女の連絡を待った。

画像: 仲良しのリサが幸運の女神だった!

「ハイ ガク! アイム ドクタージョーブ」

数日後「アポイントとったから、この住所に行って」とメモを渡され、期待1割不安9割で車をLAに走らせた。指定された住所に近づいていくと、かなり大きな建物が見えてきた。看板に「センチネラ病院」とある。「えっ!?あのF・ジョーブ博士がいるセンチネラ!?」ドキドキが止まらない。メモが示した病棟には「カーレン・ジョーブ」と掲げてある。「うそ?うそ?うそ?うそ?」と何度も叫びながら車を停めて、いざ受付へ。名前を呼ばれて扉を開けると、白衣を着た男性が立っていた。「ハイ ガク!アイムドクタージョーブ」実はこの後の会話を全く覚えていない。後でジョーブ博士に伺ったところ「私が自己紹介をした瞬間から泣き崩れ、「ようやく神様にあえました」と号泣しながら連呼していたよ(笑)」とのこと。

診察から2週間後に手術。6ヶ月のリハビリを経て、ゴルフをしても痺れない左腕を手に入れた。何でジョーブ博士を知っていたの?とリサ嬢に伺ったところ「私のお父さんの会社の顧問弁護士がジョーブ博士の息子さんでジョーブ博士が一家の主治医」早く言ってよ〜とはまさにこの事。とはいえ、診察だけでも1年待ち、手術はさらに1年先のスーパードクター。それを2週間で手術までこぎ着けるというアメリカの日本以上のコネ社会っぷりに驚愕しつつ、まわりからは「これで一生分の運を使い果たしたな」と言われる始末。まさにその言葉通り、リハビリが終わりゴルフを再開した数週間後、バイト先のゴルフ場でお客さんが心臓発作。救急車を呼びに行く途中で転倒し右肘骨折。全治3ヶ月。

神様はいたずら好きなようで。
(文/中井 学)

画像: 中井学(なかい・がく)1972年4月14日生まれ。高校卒業後に渡米し、苦学しつつゴルフの技術を磨き、見識を深めて帰国。ツアープロコーチとして長く活動した後、2015年にプロテスト合格。2016年、東建ホームメイトカップでレギュラーツアーデビューを果たす

中井学(なかい・がく)1972年4月14日生まれ。高校卒業後に渡米し、苦学しつつゴルフの技術を磨き、見識を深めて帰国。ツアープロコーチとして長く活動した後、2015年にプロテスト合格。2016年、東建ホームメイトカップでレギュラーツアーデビューを果たす

This article is a sponsored article by
''.